国民年金基金とiDeCoの違いと活用法



年金の基礎知識

 

 

誰でもご存知の通り、年金は老後の生活のために絶対欠かせない存在です。表題は「国民年金基金とiDeCoの違い」ということですが、まずは年金についておさらいをしておきたいと思います。

 

年金の項目の種類はかなり多く、国民年金、厚生年金などの年金制度、年金受給額、老齢基礎年金や老齢厚生年金などもありますし、障害年金、遺族年金などもあります。こうした仕組みをきちんと理解しておかないと、老後のライフプランをうまく立てられないかもしれません。

 

年金は、ご存知の通り、毎年定期的かつ継続的に給付されます。制度の年金運営は、大きく公的年金と私的年金に分類され、保険の仕組みとなっている年金制度を年金保険と言います。被保険者が掛け金や保険料を支払い、その収入で年金財政が成立しています。各人が掛ける保険料、加入期間、所得額、資産状況などからそれぞれ年金支給額は異なります。いずれにしても、現役時代にしっかり保険料を払う必要があります。

 

さて私的年金というものあるのは、公的年金だけで生活するのに不自由さが出るという心配があるからです。公的な年金の標準的な支給額ですが、公的年金については2004年に改正があり、現役時代の平均手取り収入の50%以上になる給付金額を確保するという前提になっています。標準世帯の設定は、夫が平均的収入であり、40年間就業し、妻がその期間は全て専業主婦だったモデルです。

 

公表データでは、受給額では確かにアップしていますが、所得代替率は逆に下がってしまいます。新規年金受給モデルというのが厚生労働省から発表されており、そこでは月額約27万円(2016年家計調査より)となっています。このベースは、国民年金から支給される老齢基礎年金に40年間保険料を払い、厚生年金からの夫婦2人分の老齢基礎年金も含んでいる金額です。

 

さて、気になるのはこの金額でちゃんと生活ができるのか?ということです。さて、そんな中での国民年金基金ですが、これは、自営業者などの国民年金の第1号被保険者を対象に、多様化するニーズ、より豊かな老後を過ごすことができるようにと、国民年金(老齢基礎年金)に上乗せした年金を受け取るための公的な年金制度となっています。国民年金基金は国民年金の不足分を多少なりとも補填をしようというための制度となります。